ここ数年、指導をしていて「続く人」「続かない人」がはっきりと分かれてきているのを感じます。~中略~「続ける」こと、「続けさせる」ことというのは、もって生まれたものに左右されるものではありません。誰しもが、本来であればできるはずのことです。
そこにある差というのは、本書を読んでいただければ分かるとおり、続けるためのコツ、いわば技術を持っているかどうか。
本書は、サッカーの長友選手やオリンピック選手からユース年代の選手、一般の方々へのトレーニング指導をされた木場さんが指導をしていく中で続けられる人の共通点を見つけ出し、その共通点が紹介されています。
で、その共通点は大きく分けると以下の4つ。
メンタル
コミュニケーション能力
目標設定
時間管理
このポイントを意識して取り組むことで続けることができるようになると記載されていました。
個人的には、この4つの項目で特に参考になったのが「時間」の項目でした。時間がないを言い訳にしないためにも参考になった部分をまとめています。
3週間続けて習慣化
私は、新しい習慣を身につける際に「3日」「3週間」「3ヶ月」「3年」という節目があると考えています。
このように「3」という数字をポイントとして、その基準までは意識的に取り組むことで習慣化していくことを薦めています。
なお、三日坊主は人間の習性のため仕方がないことと説明しています。「飽きる」ことを繰り返すことで「習慣になる」と話しをしており、その分岐点が「3週間」くらいとのことでした。
また、習慣化するためには「実現できるノルマを課すこと」がポイントだそうで、さらに、ノルマは高いもの、中間のもの、低いもの、と複数のパターンを用意しておくことを薦めています。
やはり、自分のコンディションやモチベーションに波があるため、その時の状況に合わせられ、悪い時でも悪いなりにノルマを達成したという、達成感を得ることが継続していく上で大切です。
さらに、達成感や、充実感を得るための方法として記録することも紹介されています。
手帳やカレンダーに書き込んで見える化を行う。
そうすることで、達成感や充実感はさらに強くなり、続けようとする意欲が湧いてくるようになるとのこと。
記録をつけるのが面倒だという場合は行動した日にチェックをつけるだけでもよいですが、できれば感想なども記録しておくことも説明されていました。
時間的制限を設ける
目の前にある仕事を処理する際のモチベーションアッに有効な方法は「期日を決める」ということ。
タイムプレッシャーという考え方を利用するのがよいと記載されていました。
仕事に取り組む時にタイムトライアルにして制限時間内に終わらせるようにすること、つまり、ゲーム性を盛り込むことで、やる気をだす方法を紹介していました。
このように、時間を区切って仕事などに取り組むことが大切と説明していますが、さらに、時間自体を生み出すことが必要とも説明されています。
時間は生み出すもの
「時間がない」と言いがちな人は、本当に「時間がない」のではなく、あるべき時間のつくり方を知らないだけなのです。
習慣化をするには、新しいことに取り組むことを日常にうまく溶け込ませる必要があると説明されており、日々の”すき間”時間を見つけて取り組むことが大切だと説明されています。
例として、「ドローイング」のすき間時間での実施方法が紹介されており、自分も朝の電車での通勤時間をドローイングの時間にあてて見ました。
ドローイングは体幹トレーニングの基本になるものですが、毎日続けると効果がありました。
電車に乗っていると、眠くて忘れてしまいそうなこともありますが、はっと思い出し、思い出してからすぐに1回でもいいから取り組むことを続けました。
さすがに、記録をとることまではしませんでしたが、記録を付けることまで習慣にすると、やり忘れも防げるのかなと思っています。
最後に
新しいことを始めた場合、いかに続けていくのか?この点がなかなか難しいと個人的には思っていました。この部分の自分なりの回答は以下の2点です。
・達成できる小さな目標を設定すること。
・達成したことを記録しておくこと。
ここにプラスして目標を大・中・小と難易度を変えて準備することが続けるための工夫だと思いました。
このように継続していくことで、飽きる→習慣になる→好きになると変化していくようです。
ただし、飽きる→習慣になる→好きになるという循環ですが、好きになって、頑張りすぎるのもよくない。
自分が頑張りすぎているのか?という判断を下すさいのポイントが記録を付けておくこと。
記録を残しておき、心身の微妙な変化に自分自身が気が付くことができるようになるようにしておくことで、頑張りすぎを防げるのだと思いました。
新しいことは始める場合は、上記のような計画?準備?が必要になってくるので、この点を疎かにしないようにすることが必要だと感じました。
持っているものあまり活用していない手帳を上手く使えば、役に立ちそうだと感じました。
続ける技術、続けさせる技術 (ベスト新書) | ||||
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